翻訳 — Tafsir
### 語句の解説
- انتَصَرَ: 自分に害を加えた者に対して、報復・反撃すること。ここでは「復讐」ではなく、正当な権利としての「報復」を指す。
- ظُلْمِهِ: 「彼が受けた不正」の意。つまり、他者から受けた害や侵害のこと。
- سَبِيلٍ: 本来は「道」を意味するが、ここでは「非難の道」「咎めの手段」を指す。つまり、責められる筋合いがないことを示す。
### アーヤの解釈
このアーヤでは、不正を受けた者が、その不正の後に自らの権利を守るために報復する場合について述べられています。具体的には、「誰であれ、自分が受けた不正に対して、その後に報復する者があれば、その者たちには何らの非難も咎めもない」という意味です。
つまり、イスラームでは、不正を受けた者が黙って耐えることだけが美徳ではなく、自分の権利を守るために立ち上がることも許されています。ただし、これは「復讐」という感情的な行動ではなく、公正な範囲内での権利回復を指します。この報復は、受けた害と同等の範囲に留めるべきであり、それを超えることは新たな不正となります。
このアーヤは、前のアーヤ(第40節)で「悪に対する報いは、それと同等の悪である」と述べられたことの続きであり、報復が許される条件と、その正当性を明確にしています。不正を受けた者が、法の範囲内で自らの権利を主張し、取り戻すことは、神の前で非難される行為ではないのです。
### このアーヤから得られる教訓と導き
- 不正に対する立ち向かう勇気: イスラームは、不正を受けた者が黙って耐えることだけを強制しません。自らの権利を守るために立ち上がることは、正当な行為であり、神の前で咎められるものではありません。これは、信者に自己防衛と正義のための行動を促す教えです。
- 均衡と公正の原則: 報復が許されるとはいえ、それは受けた害と同等の範囲に限られます。これは、感情的にならず、常に公正さを保つことの重要性を教えています。イスラームは、復讐の連鎖を防ぎ、社会の秩序を維持するために、均衡のとれた対応を求めます。
- 赦しの美徳への道: このアーヤは報復の許容を示しますが、その後の節(第40節後半)では「しかし、赦して和解するならば、その報いは神の御許にある」と述べられています。つまり、報復が許される一方で、赦しというより高い徳が推奨されています。これは、信者に感情を克服し、より神に近づく道を選ぶよう促すものです。
- 神の公正への信頼: このアーヤは、最終的な裁きは神に委ねられるという信仰を強化します。現世で報復ができない場合でも、神が全ての不正を裁かれるという確信を持つことで、信者は心の平安を得ることができます。
- 共同体の調和: 報復が正当化される一方で、イスラームは共同体の調和を重視します。この教えは、個人の権利を守りつつも、社会全体の平和と安定を目指すバランスを示しています。信者は、自らの権利を主張する際にも、他者への配慮と共同体の利益を考慮することが求められます。
このアーヤは、不正に立ち向かう勇気と、公正さを保つことの重要性を教えるとともに、赦しというより高い徳へと導く、バランスの取れた指針を与えています。信者は、この教えを通じて、現世での行動と来世での報いを常に意識し、神の喜びに適う道を歩むことができます。
📜 節 39-43 — スーラ アッ・シューラー
翻訳 — アッ・シューラー 41
スーラ アッ・シューラー 節 41 - 読む, 聴く, 翻訳, 日本語 : 不当なことをされた者が,自ら守って(報復して)も,これらの者に対して罪はない。スーラ 節 41/53 — スーラ アッ・シューラー الشورى (Meccan). 読む 聴く 翻訳 (日本語). 聴く: スーラ アッ・シューラー 聴く, スーラ アッ・シューラー 翻訳, スーラ アッ・シューラー mp3, スーラ アッ・シューラー pdf. 節 39–43. 日本語意味: 한국어.
クルアーン
Monday, September 7, 2026
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